エコキュート・蓄電池・太陽光発電を組み合わせるメリットとは
公開日: 2023/07/01 最終更新日: 2023/07/05
エコキュート、蓄電池、太陽光発電を組み合わせると環境に優しい住宅設備にできると聞いたことはありませんか?なんとなく環境に優しいとわかっていても、それぞれの設備がどのようなものか、なぜ組み合わせるのがよいのか、わからない方も多いでしょう。本記事では、エコキュート、蓄電池、太陽光発電を組み合わせるメリットを解説します。
売電はもう時代遅れ?自分のためにかしこく使おう!
日本では、2009年から「余剰電力買取制度」が始まりました。余剰電力買取制度とは、太陽光発電で発電した余剰電力を、電気事業者が一定価格で買い取ることが義務付けられたものです。
2009年は売電価格が1kWhあたり48円と高く、太陽光発電で発電した電力を売電することで、収益を得られました。2012年には固定買取価格制度(FIT法)が始まり、発電した電気を、国が一定価格で10年間買い取り続けてくれるようになったのです。
しかし、FIT期間終了を迎える家庭が多い現在、買取価格は1kWhあたり8~9円と大きく下がっており、売電しても大きな収益は得られない状況になっています。そのため、売電は時代遅れとも言われているのです。
それでも、太陽光発電をエコキュートや蓄電池と組み合わせて、自分のためにかしこく使えば、光熱費の節約につながります。
太陽光発電とエコキュートとは?仕組みと役割について
ここからは、太陽光発電とエコキュートの仕組みと役割を見ていきましょう。
太陽光発電とは
太陽光発電は、屋根に太陽光パネルを設置し、太陽エネルギーをもとに電気を発電するシステムです。発電した電気を生活に使うことで、電気代を削減できます。
さらに余った電気を売れば、発電した電気を無駄なく使えるのがメリットです。太陽光という自然エネルギーを使って発電するので、環境問題にも大きく貢献できます。
エコキュートとは
エコキュートは「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」のことで、電気の力でお湯を沸かすシステムのことです。電気を使って大気中にある熱を集め、圧縮してお湯を作ります。ガスでお湯を沸かすよりも環境に優しいのが大きな特徴です。
さらにエコキュートでは、電気代が安い夜間にお湯を沸かすことで、光熱費が削減できます。エコキュートの住宅に特化した電気料金プランを契約すれば、エコキュートのメリットを最大限に活かせるでしょう。
太陽光発電・エコキュート・蓄電池を組み合わせるメリット
ここからは、太陽光発電、エコキュート、蓄電池を組み合わせるメリットを見ていきましょう。
太陽光発電で発電した電力をエコキュートに使う
太陽光発電とエコキュートをセットで使うと、太陽光発電で発電した電力をエコキュートで使えます。前述したようにエコキュートは電気料金が安い夜間にお湯を沸かすのが基本です。しかし、太陽光発電で自家発電した電気を使えば、日中でも電気を買わずにお湯を沸かせます。
また、気温の低い夜間にお湯を沸かすより、気温の高い昼間にお湯を沸かす方がエコキュートで使う電力は少なく済むのです。したがって、売電価格が大幅に下がってしまった現在は、太陽光発電で発電した余剰電力を国に売るのではなく、エコキュートに回すほうがかしこいでしょう。
電力を蓄電池に貯めて停電時の備えにする
太陽光発電とエコキュートを組み合わせることで生まれる弱点が、停電への弱さです。蓄電池は、そんな弱さもカバーしてくれます。太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯めておけば、災害時などで停電になっても生活ができます。蓄電池は、災害の備えとしても非常に心強い存在なのです。
太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯めて夜間の電気に
太陽光発電と蓄電池を併用すると、太陽光発電で発電した電力を蓄電池に貯められます。貯めた電力は、太陽光発電で発電ができない夜間の電気に回せるので、普段の生活で電気を買うことなく生活できるようになるのです。
日中は家にいないことが多くて電気を使わないという家庭でも、蓄電池があれば太陽光発電で発電した電力が無駄になりません。蓄電池に入りきらない分の電力は、売電も可能です。
エコキュート、蓄電池、太陽光発電の最強タッグ
太陽光発電とエコキュート、太陽光発電と蓄電池の組み合わせは、それぞれ発電した電力を上手に活用できます。
そしてそれら3つを合わせれば、発電した電力を昼も夜も電気に使う、お湯を沸かす、非常用に貯めておく、余ったら売電するなど、さまざまな方法で活用でき、太陽光という自然エネルギーを最大限に活用した生活ができるのです。
まとめ
エコキュート、蓄電池、太陽光発電を組み合わせるメリットを解説しました。余剰電力買取制度やFIT法が始まった当初は「太陽光発電による売電」が注目されていましたが、現在は発電した電力を自分で使う「電気の自給自足」にスポットが変わってきています。
光熱費を削減できるエコキュートも、蓄電池や太陽光発電と組み合わせればさらに光熱費削減が可能になります。エコキュート、蓄電池、太陽光発電の仕組みがわからなかったという方も、本記事を参考にそれぞれの仕組みを理解し、導入を検討してみてください。