角型とは何が違う?薄型エコキュートのメリット・デメリットについて
公開日: 2023/06/15 最終更新日: 2023/07/05
エコキュートを住宅に設置して、オール電化にリフォームしたいと考えている人は、角型と薄型の違いについて知っておきましょう。それぞれメリットとデメリットがありますが、家族構成やライフスタイルによって選択する製品が異なります。ぜひ、この記事を参考にしながら、自身の生活スタイルにあったものを選ぶようにしましょう。
薄型エコキュートのメリットは?
まずは、薄型エコキュートのメリットを3つ紹介します。
寸法が小さいので狭い空間でも設置できる
角型を設置すると通行できない場合や、角型を設置することすら難しい場合におすすめです。奥行きが20~30cm程度短くなっているため、スペースに余裕が無い場合でも設置できます。住宅を建てた後に導入したい人にも向いています。
住宅の外観デザインに影響を与えにくい
奥行きが短いため、住宅の外観デザインと上手く馴染むようになっています。玄関や庭に設置しても圧迫感を与えにくくなっているため、住宅の外観デザインを損ないたくない人にもおすすめです。
運搬費用を抑えられる
製品を設置するときに、業者が設置する場所まで運搬します。角型は、住宅の構造や設置環境によっては、追加費用が発生するケースもあります。
しかし、コンパクトである薄型は、追加費用を抑えることができます。少しでも費用の負担を軽減したい人や、スムーズに設置を完了させてほしいと考えている人には向いているでしょう。
解決策も紹介!薄型エコキュートのデメリットは
デメリットが4つ存在しますが、自身が置かれている環境によっては、デメリットにはならない場合もあります。
本体価格が割高になる
コンパクトな製品が特長の薄型は、薄型にするための技術にコストがかかっているため、角型よりも割高になる傾向がなります。たとえば、同じ370リットルの製品でも、本体価格が角型よりもおよそ3万円高くなる商品もあります。
容量の選択肢が少ない
薄型は容量面積が限られるため、選択肢が少ないことが挙げられます。一方で角型には、270リットル、300リットル、550リットルが販売されております。家族構成やお湯を使用する頻度などを考慮して、選択肢の幅を増やしたい人には物足りないかもしれません。
機能が限られる
薄型エコキュートは、角型のような寒冷地仕様や耐塩害仕様がほとんど販売されていません。そのため、ほとんどのメーカーが標準仕様のみ販売しているのが現状です。
寒冷地で生活を送っている人や、海岸沿いで塩害の被害に悩まされそうな地域で生活を送っている人は、角型を購入しましょう。もし標準仕様を選択してしまうと、使用不可能になってしまい、修理費用や製品を買い替える手間と費用がかかってしまいます。
保温効率が低下する可能性がある
お湯を沸かすときに必要とする電力が大きくなるのがデメリットです。薄型の年間保温効率は2.8~3.3で、ボリュームゾーンが2.8と3.0です。一方で角型の年間保温効率は3.0~4.0で、ボリュームゾーンが3.0と3.3です。数字が大きいほど、少ない電力でお湯を沸かせるため効率的であることが分かります。
ただし、沸かしたお湯が必要になったときに、必要な分だけ準備すれば問題ないと考えている人には、そこまで影響しないでしょう。
角型とは何が違う?薄型向きの家庭の特徴も解説
薄型エコキュートを選択する理由として、設置スペースに関わっていることが多い傾向があります。しかし、二世帯住宅のように大人数で生活を送っている場合は、薄型で対応するのは難しいかもしれません。ここからは、薄型エコキュートの導入に向いている家庭の特徴を紹介します。
3人または4人家族であれば薄型でも問題ない
薄型のデメリットとして挙げられている容量の選択肢が少ないことと、機能が限られていることですが、すべての顧客にとってデメリットになるわけではありません。3人または4人家族でも、標準仕様の370リットルや430リットルであれば問題ありません。
このように、一般家庭で使用したいと考えている人にとって、先ほど挙げたデメリットが該当しない可能性もあるため、きちんと業者に依頼してシミュレーションしてもらいましょう。
マンション暮らしの家庭にもおすすめ
薄型エコキュートは、設置スペースが限られる一戸建ての家庭のみならず、マンションで暮らしている家庭にもおすすめです。玄関先やベランダにも置ける省スペース設計のエコキュートであれば、導入できます。
ただし、分譲型などの一部のマンションでは、管理人への事前許可が必要であったり、設置ができなかったりするため、あらかじめ確認しましょう。
まとめ
薄型の製品のほとんどは、標準仕様となっているため、寒冷地や塩害の被害に悩まされている地域に住んでいる人は角型を選択しましょう。それ以外の人は、それぞれのメリットとデメリットを総合的に判断して製品を購入してください。
ただし、初めて製品を購入する人は自身で決定するのが難しいでしょう。そのようなときは業者のアドバイスに耳を傾けてみましょう。